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LivelyとIDEAS FOR GOODによる共同開催、アニマルウェルフェア体験型教育プログラムを実施

2025年10月07日

Lively合同会社と、社会をより良くする世界のアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」(運営:ハーチ株式会社)は、2025年8月26日(火)、東京農工大学大学院農学研究院・新村毅教授の協力のもと、動物福祉モデル鶏舎「Unshelled(アンシェルド)」を活用したアニマルウェルフェア体験型教育プログラムのイベントを初の共同開催として実施いたしました。

4つの採卵鶏の鶏舎見学を通して、食品メーカーや小売、大学生など計9名が参加し、アニマルウェルフェアの基本的なレクチャーをはじめ、平飼い卵とケージ卵の食べ比べ、ステークホルダーの立場を体験するロールプレイなどを行いました。参加者からは「アニマルウェルフェアを五感で学ぶ貴重な機会だった」との声も寄せられ、全体を通して高い満足度が示されました。

プログラムの詳細は、PROJECT記事【申込案内】法人・団体向けアニマルウェルフェア体験型教育プログラムをご覧ください。Unshelledの概要はこちら

背景・目的

アニマルウェルフェアは、動物への配慮と経済合理性の両立が求められる一方で、さまざまな立場から異なる見方がなされている領域です。Unshelledでは、こうした状況を踏まえ、日本におけるアニマルウェルフェアの最適解を探るために、2025年5月からフェアで対話的な場を目指して取り組みを進めてきました。

2025年6月27日に掲載された IDEAS FOR GOODさまの取材記事を通じて、Unshelled の「多様な考え方を尊重し、公平にテーマを捉える姿勢」に共感をいただきました。このご縁から、アニマルウェルフェアをより多角的に考える機会を共に広げたいという想いが生まれ、今回の共催イベントが実現しました。

参考:IDEAS FOR GOOD「アニマルウェルフェアへの対話を始める場に。飼育現場を見せる“開かれた”鶏舎「Unshelled」」

イベント概要

テーマ:「その卵、どう選ぶ? “正解のない問い”と向き合う、大人の社会科見学〜アニマルウェルフェアと食の生産〜」
日時:2025年8月26日(火)16:00–18:00
会場:東京農工大学 府中キャンパス(東京都府中市晴見町3-8-1)
主催:IDEAS FOR GOOD、Lively合同会社
ファシリテーター:相馬素美(IDEAS FOR GOOD)、三浦友見(Lively合同会社)、新村毅教授(東京農工大学大学院農学研究院)

イベント内容

アニマルウェルフェアは、答えのないテーマだからこそ「問い」を出発点に据え、下記の内容で、多角的にアニマルウェルフェアの現在地と未来を考える内容を企画・提供いたしました。

インプットトーク「世界と日本のアニマルウェルフェアの現状」
IDEAS FOR GOOD 相馬素美さまより、世界の最新動向や日本の現状、認証制度の仕組みを紹介し、「なぜ日本では進まないのか」という問いを参加者とともに掘り下げる対話を実施

レクチャー「4つの飼育方法から見えてくる、アニマルウェルフェアの現在地と未来の選択肢
新村毅教授より、4つの飼育システム(ケージ、エンリッチドケージ、多段式エイビアリー、放牧)の見学を通じて、循環型鶏舎システムの構造や鶏の情動、アニマルウェルフェアと生産性の関係などを科学的かつ実践的に解説

飼育方法が異なる鶏卵の食べ比べ体験
ケージ飼育とケージフリーの卵を調理。ブラインドテストを行い、飼育方法の違いによる味や栄養素の変化を体感

ロールプレイ「卵のステークホルダーになりきってみよう!
生産者、食品メーカー、小売、消費者の立場に分かれ、それぞれの視点から平飼い卵の生産・消費を広げるうえでの課題と解決策を議論

(写真:放牧場の鶏たちの様子)


参加者からのコメント

参加者からは、「新村先生のお話を踏まえ、実際の取り組みを見て、参加者同士で議論し、さらに出来上がった卵料理をいただくことで、五感すべてでアニマルウェルフェアを学び感じることができました」 「アニマルウェルフェアに関心があり、個人でできることを模索していた中で、共感できる仲間が増えてうれしかった」 「学生としての参加でしたが、社会人の方からも多くを学べ、とても有意義でした」 といった声が寄せられました。

アンケート結果では、「大変満足」78%、「満足」22%と、参加者全員から高い評価をいただきました。

Livelyからのコメント

Unshelledのコンセプトの一つに「開かれた場」があり、この場を通じて多様な立場の人々が出会い、学び合うことを目指しています。体験型プログラムでは、対話を取り入れることで、知識のインプットだけでなく、参加者同士の交流も大切にしています。

特に、ロールプレイでは、それぞれの立場からケージフリーの卵の生産・消費を広げる際の現実的な課題を把握し、あえて極端なシチュエーションを設定することで、誰とどのように協力すれば解決できるかを一緒に考えました。このアクティビティを通じて、アニマルウェルフェアを“自分事”として捉えるきっかけになった参加者も多く見られました。

次回は、IDEAS FOR GOODさまとの企画第二弾として、11月15日(土)「身体知×サイエンスで探ろう。循環型の鶏舎で、人も動物も幸せになる食の未来を考える【全6回体験シリーズ Vol.3】の開催を、Unshelledにて予定しております。

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