Lively

LivelyとIDEAS FOR GOODによる共同開催イベント、「身体知×サイエンスで探ろう。循環型の鶏舎で考える、人も動物も幸せになる食の未来」開催報告

2025年11月28日

Lively合同会社と、社会をより良くする世界のアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」(運営:ハーチ株式会社)は、2025年11月15日(土)、東京農工大学大学院農学研究院・新村毅教授の協力のもと、動物福祉モデル鶏舎「Unshelled(アンシェルド)」を活用したアニマルウェルフェア体験型教育プログラムの第二弾を実施いたしました。

サステナビリティや農業分野に携わる社会人の方々に加え、アニマルウェルフェアに関心のある個人の参加者も含めて、大人13名・子ども3名の計16名が参加し、アニマルウェルフェアの科学的評価に関するミニ実習や循環型昆虫工場の見学、平飼い卵とケージ卵の食べ比べ体験を行いました。

参加者からは、「普段は鶏に直接触れる機会がなく、貴重な体験ができた」「平飼いとケージ飼いの環境の違いや卵の味の差を実際に感じられた。餌として昆虫を活用するアイデアがあることを知ることができた」といった声が寄せられました。IDEAS FOR GOODさまとの共催としては2回目となる今回も、全体を通して高い満足度が示されました。

背景・目的

本イベントは、IDEAS FOR GOOD とのコラボレーション企画第2弾として実施いたしました。Lively は、新村毅教授と共にアニマルウェルフェアの社会実装と教育を推進する立場から、共催者として企画立案から当日の運営まで幅広く関わりました

イベント会場となった「Unshelled(アンシェルド)」は、採卵鶏の4種類の飼育システム(ケージ、エンリッチドケージ、多段式エイビアリー、放牧場)を直接見学でき、見学室から開放的な空間で飼育される採卵鶏を観察できる先進的な施設です。本イベントでは、実際に鶏舎内に入り、鶏を間近で観察しながら情動に触れる貴重な体験を提供しました。

また、日本の採卵鶏用飼料は輸入依存が高く、輸送に伴うGHG排出量が高いため、環境負荷や物価高に伴うビジネスの採算性の課題が指摘されています。こうした背景を踏まえ、代替飼料の選択肢として注目される昆虫を活用し、循環的に生産する取り組みを紹介したく、東京農工大・府中キャンパスに2024年2月29日竣工された「自然エネルギー利用昆虫工場」をコンセプトとした昆虫研究施設の見学も実施しました。

参考:IDEAS FOR GOOD「【11/15開催】身体知×サイエンスで探ろう。循環型の鶏舎で、人も動物も幸せになる食の未来を考える【全6回体験シリーズ Vol.3】」
参考:東京農工大学・フロンティア研究環「圃場型ディープテック研究拠点」

イベント概要

名称:「身体知×サイエンスで探ろう。循環型の鶏舎で考える、人も動物も幸せになる食の未来」
日時:2025年11月15日(土)17:30–19:30
会場:東京農工大学 府中キャンパス(東京都府中市晴見町3-8-1)
主催:IDEAS FOR GOOD、Lively合同会社
ファシリテーター:相馬素美(IDEAS FOR GOOD)、三浦友見(Lively合同会社)、新村毅教授(東京農工大学大学院農学研究院)

プログラム内容

イベントでは、参加者の皆さまが実際に鶏舎に入り鶏の行動を観察しながら、アニマルウェルフェアの評価手法を科学的に体験できるプログラムを提供しました。さらに、残さを活用して昆虫を飼料として循環させる昆虫研究施設の見学も行い、アニマルウェルフェアとサーキュラーエコノミーのつながりを学んでいただきました。

ニワトリの行動を見てみよう!アニマルウェルフェア ミニ実習
新村毅教授および研究グループのメンバーにより、鶏が人に対して抱く恐怖心と、環境によって判断が偏る「認知バイアス」を観察する実験を実施。ケージ飼育とケージフリー飼育の鶏に同じ刺激を与え、飼育環境の違いが行動にどのような差を生むのかを比較・検証。

昆虫飼料と循環型システム紹介
東京農工大学大学院農学研究院・鈴木丈詞教授および研究グループのメンバーにより、昆虫研究施設を見学。農作物や食品加工残さを粉末化し、昆虫の採卵鶏の飼料として活用する「自然エネルギー型利用昆虫工場」の研究コンセプトを紹介。

卵の食べ比べ体験
ケージ飼育とケージフリーの卵を使ったブランドテストを行い、飼育方法の違いによる味や栄養素の変化を体感。

写真:ケージ飼いの鶏に手を差し伸べ、近づいてくるかどうかを観察する実験の様子
写真:昆虫研究施設の内部の様子

参加者からのコメント

アニマルウェルフェアを大切にすることが、私たちの健康や生活にもつながるということを、対話と体験を通して深く理解でき、とても素晴らしい時間でした。」「虫を食べた鶏の卵ってどんな味なんだろう?といった、シンプルな疑問が生まれる体験ができて本当に良かったです。」「実習から見学、試食体験、対話まで、受け身の時間ではなく実感をもって深く理解することができ、とても良いプログラムだと感じました。」といった声が寄せられました。

アンケート結果では、「大変満足」80%、「満足」20%と、参加者全員から高い評価をいただきました。また、大人の参加者のうち、4名のうち1名が2回目の参加となり、一定のリピート率が確認されした。

Livelyからのコメン

種田
(左)Founder &CEO 種田毅、(右)Co-Founder & Co-CEO 三浦友見

今回のイベントは、参加者が触れて学ぶ体験を重視し、週末にご参加いただける機会として、IDEAS FOR GOOD さまと共催で企画・運営しました。異なる飼育システムの鶏舎の中に入り、鶏の行動や情動を直接観察することで、アニマルウェルフェアを科学的に理解する実践的な学びの場となりました。

また、未来の養鶏の持続性を考える視点として、輸入飼料への依存や環境面の課題に触れつつ、代替飼料として注目される昆虫を活用した循環型飼料生産についても紹介しました。鶏と昆虫というテーマは参加者の関心を集め、新たな気づきにつながったように感じています。

2回にわたる本企画は、IDEAS FOR GOODさまをはじめ、東京農工大学の新村教授、鈴木教授および研究グループの皆さま、そして参加者の皆さまのご協力によって実現しました。Lively は、アニマルウェルフェアの社会実装と教育普及に取り組む立場として、この取り組みに関われたことに感謝しております。

なお、2025年4月からの約9ヶ月で、今回の共催分を含め、Unshelledでのアニマルウェルフェア体験型教育プログラムには延べ約80名の方に参加いただきました。今年度の実施は今回が最後となり、来年春頃に再開を予定しています。詳細は改めて、HPにてお知らせいたします。

Receive all the latest news, events and insights from Lively