【申込案内】法人・団体向けアニマルウェルフェア体験型教育プログラム

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2025年05月15日
東京農工大学大学院農学研究院の新村毅教授によって開発された動物福祉モデル鶏舎「Unshelled(アンシェルド)」が、2025年1月、府中キャンパスに竣工しました。オランダの先進的な鶏舎モデルを参考に設計された本鶏舎は、アニマルウェルフェアの研究と、持続可能な畜産について考える教育・普及の拠点として設計されています。
UnshelledのVisionは、「One Welfare(動物と人と地球の健康を一体的に捉える考え)」を概念に、社会実装に向けた実践の場を目指しています。鶏舎名の「Unshelled(=覆われていない)」には、採卵鶏が開放的な空間で飼育される様子を見学室から観察できる透明性に加え、既存の枠にとらわれず革新的な研究と発想を生み出す想いが込められています。
Livelyは新村教授とともに、2023年7月より法人・団体向け体験型教育プログラムの共同開発に取り組み、2025年5月より正式に提供を開始いたしました。アニマルウェルフェアの科学的知見とビジネスの実践を融合した体験の場は、世界的にも極めて稀であり、本プログラムはその先駆的な取り組みとして位置づけられています。
*キービジュアルはイメージであり、実際のUnshelledとは異なります
鶏の情動にふれる90分。緑豊かなキャンパスで、持続可能な食の未来を考える体験を
本プログラムは、動物福祉モデル鶏舎「Unshelled」を活用した、企業・団体向けのアニマルウェルフェア体験型教育プログラムです。鶏舎の見学や卵拾い体験、見学室での対話を通じて、普段目にすることのない採卵鶏の4つの飼育システム(ケージ、エンリッチドケージ、多段式エイビアリー、放牧場)や、生産現場の実情に直接触れることができます。
特に、鶏舎内に設けられた見学室は、日本では非常に珍しい構造です。インフルエンザ対策や衛生管理にも十分に配慮した上で、安全に見学できる環境が整えられています。アニマルウェルフェアを科学的に評価するための基本理念である「5つの自由」に基づき、異なる飼育システムを比較しながら、鶏の福祉と生産性の特性を学びます。
参加者は、アニマルウェルフェアに配慮した飼育のメリットに加え、ケージフリー転換に伴う供給側が直面する課題や、グローバルからの要請や消費者ニーズとの間にあるギャップ分析など、実務的な観点も多角的に学ぶことができます。こうした現状を踏まえ、企業経営のレクチャーでは、サステナブルな戦略策定や投資家・取引先向けの情報開示、畜産物のLife Cycle Assessment、調達方針の改定、ブランド価値の向上、新規事業機会の創出、行動インセンティブの設計など、広範なテーマとも関連付けをしながら、持続可能なフードシステムとポジティブなビジネスモデルへの転換を探る契機となることを目指しています。
参加者の目的・関心に合わせた柔軟なプログラム
参加者の目的や関心に応じて、事前ヒアリングを元に、柔軟にカスタマイズできる多様なプログラムをご用意しています。以下は、標準的なプログラム(90分)の構成となります。
・オリエンテーション
・レクチャー①:アニマルウェルフェアの現状と課題 (Animal Welfare Scienceの専門家による講義)
・レクチャー②:経営視点から考えるアニマルウェルフェアのリスクと機会 (Livelyによる講義)
・モデル鶏舎施設見学:鶏の情動の理解と4つの飼育システムの紹介
・卵取り体験
・質疑応答および対話セッション
・周辺の資源循環施設の散策および現地解散
開催概要・参加条件
場所 : 東京農工大学・府中キャンパス「Unshelled (アンシェルド)」
対象:経営層から現場の担当者まで、経営企画、サステナビリティ推進、新規事業、購買・調達、人材開発・研修などに携わる法人・団体の方々
*アニマルフェルフェアに限らず、持続可能な食の未来に関心をお持ちの組織・団体関係者も歓迎します。
催行人数:5名~30名程度
開催日時:平日(日時はご相談に応じて調整可能)
所要時間:標準的なプログラム 約90分
費用:有償
*プログラム内容および参加人数に応じて個別にご案内いたします。詳細は、以下のメールアドレスにお問い合わせください。
お問い合わせ先
法人・団体での参加に関するご相談・お申込み先:info@livelyjp.com (Lively合同会社)
研究機関・教育機関・取材に関するご相談:shimmura@go.tuat.ac.jp (Unshelled・新村毅)
担当者からのメッセージ
かつて養鶏がもっと身近だった時代に比べ、現代のフードシステムでは、「卵はどこから来るのか?」「その後の鶏はどうなるのか?」といった問いすら、企業や消費者の視界から遠ざかりつつあります。こうした現状を捉え直す場として、動物福祉モデル鶏舎「Unshelled(アンシェルド)」は、実際の飼育環境を公開し、国際動向も踏まえながら、日本に適した採卵鶏の飼育方法を模索する機会を提供しています。 本プログラムでは、Unshelledを活用しながら、飼育システムの見学や専門家による講義、参加者同士の対話を通じて、アニマルウェルフェアの本質を多角的に理解することが可能です。サステナビリティ経営をはじめ、持続可能な調達に向けたアプローチ策定、企業・ブランド価値といったバリューチェーン全体の経営課題との関連性を実感できる構成となっています。 次世代につながる持続可能なフードシステムのあり方を、企業経営の視点から見つめ直すきっかけとして、ぜひご参加いただければ幸いです。ご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。