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サステナブルな調達を実現する活動方針の策定支援

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2024年08月07日

企業活動は、経済活動の発展の一方で生じている、気候変動や貧困拡大といった多くの環境や社会問題とも密接に関連しています。持続可能な環境、社会、経済の実現にとって、企業による持続可能な調達(サステナブル調達)は要です。企業はサプライヤーに対し、従来の品質や価格に加え、「行動規範」や「調達ガイドライン」を定めてサステナブル調達への対応を求め、持続可能な原材料・製品・サービスの調達・購入、環境・社会への影響確認、責任あるサプライヤーからの調達を心がけ、サプライチェーン上での責任を果たしていくことが求められています。

環境・人権意識の高まりと「サステナブルな調達」実現の課題

原材料の調達先であるサプライヤーによる環境破壊や強制/児童労働などの不祥事は、消費者や投資家等の信頼の損失や企業ブランドの毀損を引き起こすだけでなく、昨今は買い手企業もその責任が問われます。日本では、2020年の東京五輪以降、環境・人権を考慮した調達への関心が高まりつつあります。本事業では『持続可能な社会の実現』を企業理念とする資材メーカーの事業を取り巻く環境の課題を明らかにし、社会とバリューチェン上のステークホルダーからの要求にも応じる“サステナブルな調達活動”を目指し、アプローチ策定への支援を行いました。

サプライヤーとの取り組み・エンゲージメントが鍵

サプライヤーとの取り組みはサステナブル調達の鍵です。ESG情報開示フレームワーク、サプライチェーン監査、森林認証等の基準を参照し、取り組みの全体像を、5つのステップ(要求事項の明確化、リスクアセスメント、監査・現場確認、是正措置、情報開示)によって理解しました。この5ステップを軸に、親会社や取引先、ベンチマーク企業の取り組みや調達調査を分析し、社会とステークホルダーが求める対応と自社の現状を比較。これに基づき、「責任あるサプライヤーからの調達」と「サステナブルなモノ・サービスの調達」の観点で、課題とその優先順位づけ、さらに、サプライヤーとの具体的な取り組みを考えました。

サステナブル調達の意義を理解し、今後の方針作りに役立てる

サステナブル調達の実現を、特にサプライチェーン上で課題とされる環境や人権領域で、自社やバリューチェーン下流からの要請に応え、かつバリューチェーン上流である数百超のサプライヤー状況を把握しつつ成し遂げることは、一気呵成にできません。本事業では、サプライヤーとなすべき取り組みで大切な、サステナブル調達の意義と内容について、クライアント側が改めて理解しその必要性への認識を深められた点に大きな意味があります。この認識は、サプライチェーン上の現状や課題を踏まえて提示した、サプライヤーへの具体的なアプローチとその段階的な進め方を描いたアクションプランをしっかり理解し、日々の調達活動において実践していく一助になりました。

出所
冨田秀美(2018)「ESG投資時代の持続可能な調達」 日経BP

担当者からのメッセージ

サステナブル調達は、クライアントが理念とする『持続可能な社会の実現』に近づくための重要なテーマでした。環境問題や労働問題などのリスクを減少させ、信頼性を高めるために、サプライヤーとのESG基準に基づく協力を深め、具体的なアクションプランを策定しました。本プロジェクトを通じて、サステナブルな調達活動の必要性をクライアントに理解していただき、今後の取組みにおける指針として活用していただくことが重要だと考えます。Livelyは、サステナブル調達の実現に向けたアプローチ策定や実行の伴走支援を行っています。ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。